11月24日の「ノンカロリー飲料の人工甘味料に注意!」で、人工甘味料のスクラロースが体重増加の恐れがあるという研究結果と人工甘味料を過剰に飲んだ妊婦が生む子供は1歳で過体重になる恐れがあるという研究結果を紹介しましたが、最近、同じ人工甘味料のアスパルテームも同じようにダイエットどころか、かえって体重が増えるという研究発表がありました。
人工甘味料は、ほどほどに
もともと、アスパルテームのような人工甘味料は体重を減らしたり、メタボリックシンドロームを減らすことが目的に開発されたものです。
ところが、マサッチューセッツ総合病院の研究チームは健康に良いと言われているアスパルテームについて、アスパルテームを摂取するとダイエットが進むどころか、かえって体重が増える可能性があると発表しています。
同研究によると、高カロリーの食事を与えた実験用マウスに、アスパルテーム入りの水を飲んだグループと水を飲んだグループを比較すると、4週間後にアスパルテームを飲んだマウスたちは水を飲んだマウスたちよりも体重が増え、高血圧や血糖値の上昇など悪い健康状態が目立ちました。通常の食事を与えられたマウスたちは、アスパルテーム入りの水を飲んだグループと水を飲んだグループで、あまり健康状態に差がなかったと報告されています。同研究は、アスパルテームが肥満を予防する働きのあるIAP(腸アルカリホスファターゼ)の働きを阻害すること、メタボリックシンドロームを加速させる危険性があると報告しています。
人工甘味料については、最近、欧米各国でその危険性をうたう研究が、いくつか発表されていますが、使用禁止になっている人工甘味料はまだ多くありません。日本においては、人工甘味料の使用基準は欧米の動きに後追いで対応している状態です。
もちろん、人工甘味料は、人体に対して安全な添加物として科学的に確認されたため使用を認められていますので、人工甘味料の入ったジュースやノンカロリー飲料を飲んではいけないということでなく、飲み過ぎないことが大切です。
今は、人工甘味料の使用は禁止されていませんが、将来、体に良くないことが科学的に証明されて、使用基準が厳しくなったり、使用できなくなる可能性はゼロではありませんので、ほどほどが良いと思われます。
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